横浜市中区の婦人科、育愛会レディースクリニック - 【1】ピル（緊急避妊ピル・低用量ピル・月経移動）

緊急避妊ピルとは

緊急避妊ピルは、「コンドームが破れてしまった」、「レイプ被害を受けた」といった場合に、望まない妊娠を避けるため、性行為のあとに服用するピルです。アフターピル、モーニングアフターピルとも呼ばれています。

緊急避妊ピルの処方

緊急避妊ピルは、性交後12時間以内の服用が効果が大きいですが、72時間以内であれば服用可能です（ただし、肝臓に重篤な障害がある方や妊娠している方などは使用できません）。

当クリニックでは、従来のヤッペ法（プラノバール）より副作用が少ないノルレボ錠（1.5㎎）を処方しています。性交後72時間以内に、ノルレボ錠１錠を１回服用します。

従来のプラノバールは、２錠服用のあと、12時間後にもう２錠服用しなければなりませんが、ノルレボ錠は１錠１回の服用のみです。

緊急避妊ピルの料金

レボノルゲストレル（ノルレボ錠のジェネリックです）

〔料金〕￥6200 (税抜)

低用量ピルとは

おもに避妊のために服用しておくピルです。低用量ピルにはいくつかのタイプがありますが、いずれも、毎日ほぼ一定の時間に服用を続けることが大切です。

低用量ピルの種類

低用量ピルは、服用を始める時期によって２つの種類に分けられます。

①デイワン（Day1）・スタートピル (Day one  start pill)
デイワン・スタートピルは、月経の初日から服用を始めるピルです。

デイワン・スタートピルには、１シート21錠のタイプと、28錠のタイプがあります。

低用量ピルは、１日１錠21日間服用したら、７日間服用を休みます（この７日間の休薬期間に月経のような出血があります）。
１シート21錠のものは、１シート飲み終わったら７日間休み、次のシートのピルを飲み始めればいいのですが、服用を休むと、飲み始める日を忘れてしまうという人のために、１シート28錠のタイプがあります。このうち７錠は薬の成分が入っていない錠剤（プラセボ錠）なので、実際には休薬しているのと同じですが、毎日服用する習慣をつけておくことで、ピルの飲み忘れを防ぐ効果があります。

②サンデー（Sunday）・スタートピル (Sunday start pill)
サンデー・スタートピルは、月経後、最初の日曜日に服用を始めるピルです。

このピルを服用すると、４週目の月曜日あたりに月経のような出血が始まり、金曜日くらいにはほぼ終わるので、週末にデートや旅行、スポーツなどを楽しみたいという人に適しています。

サンデー・スタートピルは、１シート21錠のタイプのみです。

低用量ピルには、服用を始める時期の違いだけでなく、用量、配合パターンの違うものなど、さまざまな種類があります。その方の体質やご希望に沿ったものを処方しますので、是非、ご相談ください。

また、低用量ピルにはジェネリック医薬品もあります。ご希望の方はお申し出ください。

低用量ピルを処方できない方

低用量ピルは、服用により副作用が現れる可能性がありますので、安全のため、リスクのある方には処方できません。当クリニックでは、ＷＨＯのガイドラインに沿って、各種疾患のある方や35歳以上で1日15本以上の喫煙者の方などには減煙していただいてから処方を行なっております。

月経移動とは

月経移動とは、旅行や結婚式などの日に月経がぶつからないように、中用量ピルなどを使って、月経の周期をずらすことです。

最短で、月経の始まる５日前にピルの服用を始めれば、月経が始まらないようにすることが可能です。けれども、月経が予定より早く始まってしまうこともありますし、初めてピルを服用する場合には、むかつきなどの症状が出る場合もありますので、できれば、月経をずらしたいイベントなどがある日の１か月前の月経から周期移動させることをおすすめしています。

いずれにしても、月経を移動させたい場合には、早目にご相談ください。